さんふらわあで往復する九州鉄道遺産巡りの旅(高森湧水トンネル公園)
道の駅でおみやげなどの買い物をして、次に向かったのが高森湧水トンネル公園である。ここ高森と県境を超えた高千穂とは鉄道で結ぶ計画があり、実際にトンネル工事も始まった。しかし異常出水に見舞われ工事が中断し、その後国鉄再建法の関係で工事自体が凍結されてしまった。そのトンネルが現在では観光用に残されて内部が見学できるようになっている。入場料は300円である。
トンネルは建設から50年くらい経過しているが状態は良い。トンネル内には地元の幼稚園や団体によるイルミネーションが施されている。私としては純粋にトンネルを見学したいのだが、それでは退屈する人もいるのだろう。
中央部に水路があり、水流は速い。鉄道トンネルなので勾配は緩やかだが、毎分32tの出水なので水量も豊富で、もし転落したら流されて命を落としかねない。安全柵など何もないので慎重に進んでいく。
水車が設置されてマイクロ水力発電の実験も行われている。その隣りの壁にはウォーターパールというものがあり、壁から飛び散る水滴が光の加減で空中で止まっているように見える。
入り口から500mほどのところでトンネルが行き止まりになり、ここから湧水が湧き出ている。湧水をさわってみると意外と温かかった。地下水なので温度の変動が少ないのだろう。
実際のトンネルは入り口から2,000mほど掘り進められたが、中を歩けるのはここまでである。ここは今まで歩いた廃線や未成線のトンネルでいちばん状態がよく、歩きやすいトンネルだった。
高森駅とトンネル公園の位置関係からすると、もし未成線が完成したら、高森駅の位置を変更しないと高千穂方面に進めない線形になっていた。
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