甲府駅電留線の旅(山梨交通遺構)
山梨交通電車線は今から60年前に廃止されているので廃線跡や遺構は全くと言っていいほど残っていない。私がまず向かったのは富士川町長沢にある静態保存車両である。甲府駅前9時20分発の山梨交通バスフォレストモール富士川行きに乗車する。バスの運賃表は普通円単位で表示されるが、山梨交通バスは10円単位で表示されるので多少違和感がある。途中から自由乗降区間になり、甲府駅から約50分、長沢新町バス停で下車し、そこから3分ほど歩いたところにある利根川公園を訪れた。
この車両は1950年製造で山梨交通電車線の廃止まで12年間使用され、その後、上田交通、江ノ電と譲渡され、1986年に江ノ電を引退した後、当地に移送されたものである。上屋があるので静態保存車両としては保存状態はいいほうだ。鍵が掛かっていて中には入れないようになっていた。当時から単行で運転されていた。
静態保存車両を見学した後、再び山梨交通バスで甲府駅に戻る方向で約40分ほど乗車し、貢川バス停で下車する。かつてこの近くに貢川(くがわ)駅があり、数年前に駅名票と路盤が再現された。
レールと路面電車用敷石は、廃線後に山梨交通の施設で使用されていたものを探し出したとのこと。廃線から60年も経ってからこういう復元遺構が作られるのは珍しい。
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