宮脇俊三の紀行文学を読む
小牟田哲彦さんという方の「宮脇俊三の紀行文学を読む」という著作が中央公論新社から発売されました。
宮脇俊三さんは「時刻表2万キロ」などの著作で知られ、鉄道旅行記を紀行文学のレベルにまで高めた作家としてこのブログでもたびたび取り上げています。私も宮脇俊三さんに触発され、国鉄全線完乗を目指し、また旅行記を書くようになりました。宮脇俊三さんは2003年にお亡くなりになりましたが、没後も人気は衰えず、作品の復刻や特集が組まれたりしています。
この「宮脇俊三の紀行文学を読む」は宮脇俊三の作品を読み込みその魅力を改めて伝えるものです。取り上げている作品は時刻表2万キロ、最長片道切符の旅、台湾鉄路千公里など10作品です。
それぞれの作品の魅力は実際に読んでいただくのがいちばんですが、共通して言えるのは、写真なしでも伝わる風景や情景描写の妙と淡々とした抑制された文体です。デビュー作からすでに40年以上を経過してなお読み継がれる作品は時代を超えた普遍性を持ち、鉄道紀行文学において、氏を上回る人物が出てこないのも無理からぬことです。
宮脇俊三さんの著作を読みながら、小牟田哲彦さんの本著を読めば、宮脇作品の魅力がより伝わると思います。皆さまもぜひ「宮脇俊三の紀行文学を読む」をお読みいただければと思います。
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