三陸鉄道全線走破の旅（宮古駅）

　JR山田線が三陸鉄道に移管され、それに伴い旧三陸鉄道北リアス線から旧JR山田線に直通する列車が運行されるようになり、宮古駅構内でそれまで使われていなかった渡り線を通るようになった。今回山田線の復旧区間に乗るのが主目的ではあるが、その渡り線を通る列車にも乗りたい。それに最適なのが私が今乗っている久慈発12時00分の盛行きなのだ。これに乗れば首都圏からの日帰りと渡り線乗車が可能なのだ。 

　宮古のひとつ手前の山口団地を発車すると私は運転席の後ろで待機した。

　右手に山田線の線路が近づき、右に分岐するポイントが見える。直進すると従来からある三陸鉄道の宮古駅。右に分岐すると旧山田線側の宮古駅。かつてはこのポイントを渡る列車はなかった。

　宮古駅に到着し、この列車はここで25分ほど停車する。

　この時間を利用し、三陸鉄道の鉄印を収集するため、改札を出る。宮古駅の切符売り場は、三陸鉄道とJRが衝立を隔てて同じカウンターを使用していて、左が三陸鉄道、右がJRになっている。カウンターの内側はつながっているから、こういう呉越同舟のカウンターは珍しい。 

　私の前後にも鉄印を収集している人がいて、同じ列車に乗っていた人に違いない。私と同じく硬券の切符も買い求めていた。