痛みを分け合う
先日の日経新聞東北版の記事です。私は日経電子版の契約をしていて、その契約者はすべての地方版を読めるのでとても便利です。その中でこの記事を見かけました。JR東日本の関連会社で、東北地方で駅ビルやホテルの経営を行う仙台ターミナルビルの社長の談話です。
コロナウイルス感染防止のため営業を自粛し駅ビルの休館を行っているなか、仙台ターミナルビルはテナントの賃料を免除するというのです。各地で行われている営業自粛でテナントが営業できず賃料の減免や猶予を求める動きが強まっていますが、賃貸側(大家)からこうした免除の発言が出ることは珍しいです。JRのような大企業の場合、契約を盾にそういうことを認めないようなことが多そうです。
ビルの所有者は国からの要請に基づき休館にしているだけで賃料を免除する何の義務もないわけですが、「テナントに支えられてきたので、痛み分けして危機を乗り越えたい」と発言しています。仙台ターミナルビルの場合、国鉄時代から所有する物件が多く、財務的な余裕があるかもしれませんが、なかなかできることではないと思います。
今国民に求められているのはまさに「痛みを分け合う」こととにより、この危機を乗り越えていくことではないでしょうか。自分の立場を守ることも必要ですが、自分だけ生き残っても何の意味もありません。単なる地方版の一つの記事に過ぎないですが、今の日本に求められていることが表現されているのではないでしょうか。
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