花園への道、再び(暗峠)
浦高の勝利に酔いしれながら、花園ラグビー場を後にした。これから暗峠(くらがりとうげ)に行く予定である。暗峠は国道308号線の峠で、東大阪市と生駒市の境に存在する。そこの東大阪市側の上り坂が日本で1番勾配のきつい国道として知られている。最急勾配は31%となっていて、100m進むと31m上がる計算だ。鉄道の最急こう配は粘着式鉄道の場合、箱根登山鉄道で8%だからその4倍近い急こう配だ。
枚岡駅で下車し、ここから5分ほど歩いたところから暗峠への道が始まる。いきなりこんな角度で斜面が始まる。路面はスリップ防止の丸いくぼみが付けられている。斜面が急なのと合わせて、道路の幅も非常に狭いのだ。クルマ1台がやっと通れる幅なのだ。対向車が来たらスペースのあるところまでどちらかが引き返さないといけない。急坂でのバック運転は危険が伴うので基本的には上り車両がバックすることになる。これで国道だから恐れ入る。「酷道」と呼ぶ人もいるくらいだ。カーナビでこの道に誘導されたら悲惨だ。この坂の角度は伊豆急全線ウォークの伊豆北川駅前の斜面を上回る。一歩一歩地面を確認するように上っていくが本当にきつい。
時々車がやってきて、脇をすり抜けていく。こちらは芭蕉の句碑。芭蕉はここから大阪に向かい、その1か月後他界した。「菊の香に くらがり登る 節句かな」とある。
ここが最大斜度のところらしい。車のスリップ痕が黒く残っている。こういう急坂の沿道になぜか寺院が多い。お参りをしなければならない檀家の人は大変だ。
途中休み休み登ること45分でようやく峠に着いた。このあたりは石畳になっている。この道は日本の道百選に選ばれているようだ。
峠を越えて、下り坂になると奈良盆地を一望できるところ来た。ここからは下り一方で50分ほど歩いて、近鉄南生駒駅に到着した。
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