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2019年10月14日 (月)

過去の教訓が生きなかった長野車両センター水没事故

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 今回の台風19号により被害に遭われた方のご冥福をお祈りします。

 今回の台風は、東日本を直撃したのが週末であったのと計画運休が周知されていたので、鉄道利用者への影響は台風の規模に比較して少なく済んだのではないかと思います。

 しかし、その中でショッキングだったのが長野車両センターに留置されていた北陸新幹線が水没したことです。映像からは7編成が確認できますが、報道では10編成という情報もあります。北陸新幹線は全部で30編成あるらしいので、3分の1は使えなくなったわけで、完全復旧までは数年かかると思われます。

 ここで思い出されるのが、1967年の東海道新幹線鳥飼車両基地での新幹線水没回避です。台風による浸水が予想されたため、車両基地に留置してあった新幹線を本線上に移動させ、一定の間隔で縦列停車させ、水没の危機から車両を守った逸話です。今から50年以上も前の話で当時の職員は現役を退いていて、それを語り継ぐ人もいないのでしょう。当時とは安全に対する考え方も違い、運転士をいつまでも車両に待機させておくこともできないでしょうし、ATCを切って本線を運行させることもできないでしょう。

 しかしその時の教訓が生きていたらこれほどの被害にはならなかったと思います。関東鉄道でも数年前同じ対応をして車両を水没から守りました。同じ方法をとることが必ずしも最善とは思いませんがリスク分散の方法を検討することは必要だったのではないでしょうか。

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鉄道雑感」カテゴリの記事

コメント

 こんにちは。JR新幹線長野基地の車両被害甚大ですね。12日はここへ乗り入れる車庫線企画に参加する予定でしたので、まさかここがやられるとは予想外の事態です。
 ところで、2016年にご一緒させていただいた新幹線鳥飼基地の見学会の際、JR東海の係員に、高架線上に新幹線車両を次々に避難させた事例の話を聞いてみましたが、どなたもご存知ありませんでした。JALジャンボ機墜落事故の伝承は上手くいっているようですが、成功事例も伝えていって欲しいと思いました。
 ATCを解除して列車を本線上に縦列停車させるなど、世の中が過マニュアル化してしまい、かえって身動きがとれない結果を招いているように思います。

railwayさん、おはようございます。

新幹線でこんな大きな被害が出るとは思ってもみませんでした。

失敗事例だけでなく成功事例もうまく伝承してもらいたいですね。新幹線は開業から3年目でまだマニュアル一辺倒の時代ではなかったのでしょう。今の時代では無理かもしれません。

鳥飼基地冠水の車両待避に直接関わった当時の運転部長が著書に書いてます。

「新幹線安全神話はこうしてつくられた」
斉藤雅男著2006/09/25日刊工業新聞社刊「車両を浸水から守れ」
p191L6~、& p195L8~
故障した転轍機の交換用34台と復旧作業要員を臨時新幹線列車を仕立てて送り込み
車両の検査切れ運休をも防いだ、詳細の当事者エピソードを掲載しています。
 斉藤氏は新幹線立ち上げ苦労話を語り続けていて数多く他書にも掲載されているはず。
 京都駅上り場内信号手前から並べたと書いてますので、ATCは働かせて13本を順次詰めています。最後に保線機材の高架待避時に無効扱いしているはず。

昔は鉄道大好き人間たちが運行を担っていた。今は、大嵐洪水のピンチに現場には誰も居ないなんて、純労働者化が進んでるのかなぁ?

き様、おはようございます。

列車を並べる時にはATCは切っていなかったのです。正確な情報ありがとうございます。しかも突然の対応で危機を救ったと思っていましたが、しっかりと計画されていたことは知りませんでした。日本の動脈は俺が守るという国鉄マンの心意気が感じられる話です。

マスコミの論調でも水没させたことに対する批判は見かけず、堤防決壊だからやむを得ない、被害総額がいくらだとか、復旧までどれくらい時間がかかるかとかと言った話ばかりです。もっと過去の事例が活きなかったことを取り上げてもらいたいと思います。

それにしてもおっしゃる通り、決められたことしかやらない純労働者化が進んでいるのでしょう。

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