東京モノレール昭和島車両基地入線ツアー(船の種類)
船には旅客船と貨物船の区分けがあるが、貨物船はさらに区分けがある。ローロー船(ロールオンロールオフ船)が見えてきた。これは貨物の積み下ろしを車両が船内に入って行うタイプの船で、いわゆるカーフェリーと同じものだが、ドライバーは乗船せずトレーラーのみを運ぶものが多いらしい。
続いて見えてきたのがコンテナ船だ。このタイプで約8,000個のコンテナが積まれているらしい。海上コンテナのサイズは20フィート(約6m)と40フィート(約12m)とがあり、積載数は20フィート換算で行われるとのこと。世界最大のコンテナ船は約31,000個のコンテナが積めるらしい。現在今治造船ではそれを上回るコンテナ船を建造中とのこと。コンテナの積み込み積み下ろしはコンピュータで管理されている。一つの港で全て出し入れするのではなくいくつかの港を経由したりするので、数万個のコンテナを動かすには積む位置を含め緻密な管理が必要だろう。
こういった貨物船は適当に岸壁に着いて荷役作業を行なっているのかと思うとそうではなく、入港申請というのを行なってから港に入るようだ。東京港のような港の場合、順番待ちになることもあるらしい。そういえば以前に太平洋フェリーに乗って仙台港に向かう時、仙台港混雑回避のため30分早着しますというアナウンスを聞いたが、勝手放題に動いているように見える船でも鉄道さながらの運航管理が行われているようだ。
入港と出港の時間が細かく決められていて時間がタイトなので、昔の船乗りのように、港、港に女がいて陸で楽しい時を過ごすことも今はないと案内人は言っていた。コンビニに買い物に行ける時間があれば御の字らしい。また9.11以降、港のセキュリティも厳しくなって外部との接触も厳しくなっているらしい。
東京港内のいろいろな施設を見学しながら、東京港西航路入り口を示すブイを左手に見て沖合へと進むと大きな揺れに襲われる。案内人の話では大型船による引き波とのことだがそんな船は近くには見えない。
船の世界では1マイルに接近するとかなり接近している感覚とのこと。その半分になると大接近と感じるらしい。大型船はブレーキの効かないダンプのようだと表現していたが、それだけ小回りが効かない乗り物なのだ。それから大型船になるとエンジンの始動だけで4時間はかかるとも言っていた。東日本大震災の時仙台港に停泊していた太平洋フェリーの船は津波を避けるため約15分で出港したが、それは奇跡的なことのようだ。
また伊豆半島沖は海難事故が起きやすいとも言っていた。外国籍の船舶も含めて往来が多く、ここで進路を東京港に向けるので、事故が起きやすいようだ。この案内人は若いのになかなか詳しい案内をすると思ったら、以前は二等航海士として外航船にも乗務していたとのこと。
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