秋田港クルーズ列車の旅(小幌駅)
15時14分、小幌駅に到着した。小幌駅は秘境駅ナンバーワンの駅と言われていて秘境駅中の秘境駅だ。
この駅には下り列車が1日2本、上り列車が1日4本しか止まらず、私はこの駅に約30分ほど滞在して15時45分発の下り列車に乗るのだが、このパターンが一番効率的に秘境駅巡りができる。
国鉄時代は仮乗降場扱いだったが、民営化後駅に昇格したので元から利用者はほとんどいなかった。そもそもこの駅には駅に至る道路がなく、一応踏み分け道のようなものはあるが、車ではたどり着けない。
同じ列車からは15人ほどが下車した。見るからに秘境駅巡りの客だけだ。こんなに下車客が多いと秘境駅感は全くない。
ここは複線区間で駅の構造は相対式2面2線でその他に上下線の間に保線車両が入るような引き込み線がある。
上りホームと下りホームは構内踏切で行き来できるようになっている。
ホームから少し離れたところに保線作業員用の小屋がある以外には何もない。
踏み分け道を進んでみるが、マムシ注意の看板があったり、道自体もぬかっていたりして、散策に適した環境ではないので少し歩いて引き返した。
ここは北海道の大動脈室蘭本線だから特急列車や貨物列車が頻繁に行き交っている。列車接近前にまずトンネル内で警報音が鳴り、それに続いて構内踏切の警報音が鳴る仕組みになっているから、かなりの間警報音が鳴り響いている訳で、秘境駅に求められる静寂感は乏しい。この駅に停車する列車の本数は少なく、また駅周辺の秘境駅度は飯田線の小和田駅といい勝負であることは間違いないが、複線電化路線で列車の往来自体は多いので、個人的には秘境駅度は小和田に劣る印象を受けた。
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