秋田港クルーズ列車の旅(新夕張まで)
本日の目的はまず来年3月で廃止される夕張支線の乗車だ。夕張支線は新夕張・夕張間16.1kmの線で正確には石勝線の一部となっていて独立の線名を持たないが、夕張支線あるいは夕張線と通称されている。
私は国鉄時代の1985年に初乗りし、その後JRになってから2008年に再び乗った。宮脇俊三さんは時刻表2万キロの中で「清水沢から終点の夕張にかけては石炭産業の現況がどの炭鉱線よりも大規模かつ直截に迫ってくる」「何かと不満の多い人間は一度夕張線に乗るとよいと思う。いくらかおとなしくなるにちがいない」と述べているほど今から40年ほど前の当時から斜陽や衰退が感じられた線のようだ。
なお、夕張支線は私が最初に乗った直後に夕張駅が移転し、その後1990年にも再び夕張駅が移転したので、最初乗った時の営業キロ18.2kmと現在の営業キロは異なっている。
苫小牧発6時10分の岩見沢行きでスタートする。2両編成のキハ40で客は合わせて10人程度だ。昨日機内で食べ損ねたもう一つの空弁を食べる。松阪牛、梅ちりめん、赤飯の3個のおこわでしっかりとした味付けでおいしい。
追分には6時46分に着き、ここで夕張行きに乗り換える。20分ほど待ち時間があるのでいったん改札を出る。追分はかつては機関区もあった室蘭本線の主要駅で、駅前には動輪が展示されている。
動輪の乗っているレールについても紹介されていて、左側がアメリカイリノイ社製、右がアメリカカーネギー社製でそれぞれ100年以上前のものらしい。
駅の待合室には追分駅の歴史や蒸気機関車の写真が何枚も展示されていた。こちらは昭和27年当時の追分駅内勤室班の集合写真。60名くらいの駅員が写っている。現在は平日のみ駅員が配置される寂しい駅だ。
追分発7時08分の夕張行きは切り欠きホームの4番線から発車した。客はこれも10人ほどだ。
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