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2015年8月14日 (金)

阿川弘之さん、ご逝去される

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 8月3日に作家の阿川弘之さんが逝去されました。94歳とのことで、天寿を全うされたと思います。私は阿川さんの文学的な作品は1冊も読んだことがない人間なのですが、阿川さんにはもうひとつの側面があって、大の鉄道ファンなのです。その代表作が南蛮阿房列車です。同じく作家の内田百閒が各地の鉄道を乗り歩く「阿房列車」という作品を世に出していたのに倣って、南蛮阿房列車というシリーズを世に送り出していました。そういった作品は全て読破しました。

 内田さんが国内の鉄道オンリーだったのに対して、阿川さんは海外の鉄道乗車記が中心なので「南蛮」なのです。イギリス、フランス、アメリカ、カナダ、台湾、タンザニアなど各地を乗り歩いておられます。私が特に興味を感じたのが、「アガワ峡谷紅葉列車」でカナダにある「AGAWA」駅を訪問した時の旅行記です。AGAWA駅は無人駅で、下車させてもらえたのは良いが、帰りに乗る列車はフラッグストップという方式で、列車に向かって旗を振って停める方式で、その様子はハラハラしました。

 その作品の中では、北杜夫さん、遠藤周作さんなど作家仲間がよく登場し、その時のやりとりが滑稽で、作家らしい感性を感じるとともに、文章のシンプルさにも目を見張ります。

 また、阿川さんは宮脇俊三さんとも親交があり、宮脇さんがまだ中央公論社の編集部員だったころ、阿川さんの鉄道エッセイ「お早く御乗車願います」を出版しました。宮脇俊三さんは阿川さんの文章、文体を気に入っており、「大河小説だ、思想だと言っても、詰まるところ文章の質だ。粗雑な文章を並べ立てたものは作品として意味がない」という趣旨のことを言って、阿川さんを評価していた。

 これで鉄道文学の世界での三巨頭である、内田百閒、阿川弘之、宮脇俊三の三氏が皆他界され、文学作品としてレベルの高い文章が新たに読めなくなり、悲しいことになりました。

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