お早く御乗車ねがいます
この本は昭和33年に中央公論社から出版されたものを文庫本化したものです。著者は作家の阿川弘之さんです。阿川さんは鉄道に造詣が深く、「旅」誌などに紀行文などを寄せていました。
この本には、時刻表を読む楽しみや機関車の運転台添乗記、車掌体験記などが綴られています。昭和30年前後の日本なので、新幹線もブルートレインもない時代ですが、鉄道が輝きを放っていた時代です。内容的にも興味深いのですが、文章が簡潔でわかりやすく、読みやすいです。
この著作が最初に刊行されたときの編集者が、実は当時中央公論社に勤務していた宮脇俊三さんでした。鉄道好きの編集者が、鉄道好きの作家に本を書かせたわけです。内容が非常に濃いのも納得です。
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