水戸岡鋭治の「正しい」鉄道デザイン
水戸岡鋭治さんは、JR九州の列車デザインを手がけている方です。JR九州の車両はどれも非常に個性的で独特の色使いをしていますが、それらはすべて水戸岡さんの手になるものです。乗ることにわくわくする車両ばかりです。
そんな水戸岡さんの鉄道デザインの真髄が語られているのがこの本です。その中で印象に残ったのが、鉄道のライバルは、自動車や航空機ではなく、リゾートホテルだという部分です。列車の窓から移りゆく景色を取り入れることによって、リゾートホテルを上回る空間を演出できるというのです。
私の旅はまさに景色を眺める旅で、移り行く見知らぬ景色を眺めているだけで退屈しません。その空間をリゾートホテルのようにしてくれるので、私はわざわざ九州まで出かけていって、わくわくする思いでそれらの車両に乗車するのです。他の鉄道会社ではわざわざ乗りたくなるような車両はめったにありませんが、JR九州にはそれがたくさんあります。
水戸岡さんのデザインとそれを採用したJR九州、この二者の協力がなくして、水戸岡車両は生まれません。これからも新しい車両をどんどん世に送り出していただきたいと思います。
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