国鉄白糠線
りくべつ鉄道の運転会が予定よりも早くスタートしたので、2時過ぎには終了した。今日はこれから、とかち帯広空港発20時20分のJALで帰るだけだ。ここから空港までは約120km、今日の経験則からすると、2時間で到着する距離だ。早く着きすぎてしまうので、阿寒湖でも寄ってから帰ろうかなと考えていたところ、ふと白糠線のことが頭をよぎった。
白糠線は昭和58年に廃止された国鉄線で私は結局乗ることができなかった。根室本線の白糠駅から北進駅まで33.1kmの線だった。その廃線跡でも見てみようと思ったのである。下調べもしていないので行っても何も見られないかもしれないが、それはそれで止むを得ないだろう。
カーナビで白糠町の北進付近を検索する。陸別からは80kmくらいだ。今14時15分なので4時には着けるだろう。足寄、本別と経由して、15時45分北進の集落に着いた。しかし、駅の跡はどこにあるのか分からない。バス停で北進というのはあったが鉄道の廃線らしい面影はない。宮脇俊三さんの「時刻表2万キロ」でも、「これほど何もない駅は倉吉線の山守くらいしか思いあたらない。美幸線の仁宇布でさえ、駅しかないところだったが駅舎はあった」と書いていたことから、集落から外れた場所で、ホームだけの無人駅だったのだろう。結局集落の中をしばらく車でうろうろしたが、北進駅跡を見つけることはできなかった。
時間に限りがあるので帰途につくことにした。白糠線と平行していたであろう国道を通って当時の状況に浸りながら帰ることにした。ところが北進の集落を後にして、5分も行かないうちに左手にコンクリート橋と築堤が見えてきた。遠めにはまだ新しく老朽化も感じられない。さらにもう少し行くと道路の上を線路が横切る場所が現れた。その後も続々と橋や築堤が見えてきた。特にコンクリート橋はどれも真新しくとても廃線から25年くらい経っているとは思えない状況だ。取り壊すのもお金がかかるのでそのままにしているだろう。固定資産税をどうしているのかは気になるのだが、国鉄清算事業団は免除されているだろう。
右に左に廃線跡を眺めながら、白糠線に乗った気分でドライブを続けた。起点の白糠駅では北進方面に向かう廃線跡がちょっとだけ見られた。思いのほか収穫のあった白糠線廃線ドライブだった。
« りくべつ鉄道気動車運転体験 | トップページ | 株主優待割引券 »
コメント