加悦鉄道 再現列車乗車会
2008年5月、京都府にある加悦SL広場に来ました。ここには、国鉄丹後山田駅〜加悦駅間5.7kmを結び、昭和60年に廃止になって私鉄加悦鉄道の車両が27両も展示保存されているのです。国の重要文化財に指定されている日本で2番目に古い蒸気機関車(123号蒸気機関車、1874年から大阪−神戸間を走っていたもの)なども展示されている貴重な鉄道博物館です。そして、そういった展示とは別に、年数回、再現列車試乗会として、保存されている車両に実際に人を乗せて運行することがあるのです。私が訪れたときは、写真のキハ101型気動車が運行されていました。1936年製造の車両で、片ボギー車3軸台車という非常に珍しいものです。車両前部にはバケットと呼ばれる荷台もついています。赤と白の派手な塗装ですが、車内は床も含めて木造で黄緑色のモケットシートが落ち着きを感じさせます。運転席を覗くと、クラッチペダルも付いている旧式の車両で、運転にはギアチェンジが必要です。左側の丸いハンドルは、実はハンドルではなく、ハンドブレーキです。
発車時間になるとチェンジレバーを持った運転士が現れ、クラッチペダルの右脇に差し込み、スタートします。走る距離は120mほどなのでスピードはほとんど出ませんが、皆その時代を超越した乗り心地を楽しんでいます。展示車両の間を抜けるように走り、終端につくとバックして戻ります。わずか5分ほどの乗車時間ですが、新緑の加悦谷を走る姿にすがすがしさを感じます。
運行期間は限られていますので、訪問する際はホームページのイベント情報をよくご確認ください。
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